都市伝説 調査隊(file:19)
「1万円札の人物って、誰が決めてるの?」
「新札のデザインに“あの目”があるのは偶然なのか?」
お札にまつわるこんな噂、聞いたことありませんか?
日本の紙幣には、実は“フリーメイソン”の影がチラついている——そんな都市伝説が、都市伝説マニアの間ではひそかに囁かれ続けています。あのプロビデンスの目や、謎の数字「13」、さらには“富士山がシナイ山に見える”なんて説まで……。
果たして真相は? そして実際の選定基準とはどんなものなのか?
今回は、お札にまつわる陰謀論とその裏側を、都市伝説調査隊が徹底解説!
【第一章】噂の発端:日本紙幣とフリーメイソンの関係
まず火種となったのは、ある新千円札のデザイン。野口英世の肖像に透かしを重ねると、なんと“プロビデンスの目”のように見える、という噂が拡散されました。
この「プロビデンスの目」とは、あの有名なアメリカ1ドル札にも描かれている、“すべてを見通す目”のこと。フリーメイソンの象徴として知られています。
「日本の紙幣にもそれが!?」と話題になり、一部では「日本政府はフリーメイソンに掌握されているのでは」といった大胆な陰謀論が浮上しました。
が、当然ながら公式にはそんな事実は一切なし。
【第二章】日本紙幣の人物はどう選ばれる?
都市伝説が先走りがちですが、実際のお札の人物選びには、ちゃんとした「選定基準」が存在します。
選定を行うのは、以下の三者による協議:
- 財務省
- 日本銀行
- 国立印刷局
最終的な決定は、財務大臣が下します。
主な選定基準はこちら:
- 世界に誇れる日本人であること(知名度)
- お札にふさわしい品格がある
- 肖像画や写真が高精度で入手可能(偽造防止技術のため)
- 教科書などで広く知られ、歴史的功績がある人物
- 政治的中立性が保てる人物(天皇や現役政治家は基本NG)
- ジェンダー・分野の多様性も考慮(近年の傾向)
特に明治以降の人物が多いのは、写真技術の普及により高精度な画像を使えるからです。
【第三章】噂と真実のグレーゾーン
▶︎ 髭が選考の決め手!?
一部では「髭のある人物は偽造が難しいから選ばれやすい」とも。細かいシワや毛の描写が複雑なため、偽造防止に効果的だとか。もちろん、これは“説”の域を出ませんが、妙に説得力アリ。
▶︎ 折ると見える!?「666」や「隠された目」
日本紙幣を折り曲げたり透かしたりすると、「隠された数字」や「謎のシンボル」が浮かび上がるという噂も絶えません。
特に有名なのは:
- 「野口英世の目と富士山の位置関係が、プロビデンスの目そっくり」
- 「富士山ではなく、実はモーセが神の啓示を受けたシナイ山」
- 「折ると“666”が現れる」
しかし、どれも科学的・公式的な根拠はゼロ。信じるか信じないかはあなた次第——というやつです。
【第四章】アメリカ1ドル札はガチ!?
日本の紙幣とは違い、アメリカの1ドル紙幣はガチで都市伝説の宝庫。
- プロビデンスの目
- 未完成の13段ピラミッド
- 数字“13”の多用(建国13州にちなむ)
これらはアメリカ国璽のデザインでもあり、建国理念を象徴するものとされています。ただし、フリーメイソンの影響がゼロとは言い切れない背景もあり、今でもさまざまな憶測が絶えません。
【結論】都市伝説はスパイス、真実は地道
日本の紙幣に「フリーメイソンの意図が込められている」という説は、残念ながら確たる証拠のない都市伝説の一つ。
ただし、都市伝説の魅力は“根拠がないからこそ広がる妄想”にもあります。
現実の選定基準は極めて地道で現実的。
けれど、そんな現実の中に“ちょっとした偶然”が混ざるだけで、私たちはついつい「何かの意図では!?」と想像を膨らませてしまうのです。
それもまた、都市伝説の醍醐味かもしれませんね。
信じるか信じないかは…あなた次第です。
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